栃木レザー見学ツアー2024

栃木レザー見学ツアー2024の模様をご紹介します。


少し前の話になりますが、日本服装ベルト工業連合会(以下ベルト組合)主催の栃木レザー見学ツアーに引率として参加して参りました。


栃木レザー株式会社は、ベジタブルタンニン鞣(なめ)し専門のタンナーで、その手間暇掛けた革作りが国内外から大変高く評価されています。


通常個人での見学は出来ませんので、革好きの方にとってはとても貴重な機会です。


こちらが届いたばかりの原皮です。
腐敗防止のために塩漬けされており、表面には毛が生えています。


奥に見えるのが『タイコ』と呼ばれる原皮を水洗いする機械です。
水洗いした原皮を右端の脚立のような台に乗せ、この後の加工がしやすいよう半分にカットします。


石灰乳という液体の入ったピット槽です。
ここで原皮を石灰漬けにして脱毛します。
革に柔軟性を持たせる効果もあるそうです。


フレッシングという作業を行う機械です。
ローラーで挟み込んで、脱毛した皮から不要な脂や汚れを取り除きます。


タンニン液の入ったピット槽です。
槽ごとにタンニン液の濃度が異なっており、まずは濃度の薄い槽に漬けて段々と濃度の濃い槽へ移動させていきます。
おおよそ20日間から、物により長いものでは8ヶ月も漬け込む事があるそうです。


ピット槽に注ぐタンニン液を作っています。


ピット槽で鞣された革に脂を加えるタイコです。
脂を加えることで革は柔らかくなり、耐久性も向上します。


革の製造工程で使用した水をろ過する排水設備も見せていただきました。


化学薬品を使用せず、微生物やバクテリアの力で水を浄化しています。
浄化で発生した沈殿物は堆肥となり、土壌の改良などに使用されるそうです。


ハンドセッターという機械を使い、主に厚手の革を平らに伸ばしています。
職人さんのご好意で機械を触らせていただきましたが、重すぎて持ち上げるのも困難でした。
これを軽々扱う職人さんの凄みを感じました。


革を吊るして乾燥させています。
陰干し自然乾燥です。


様々な工程を経て出荷を待つ厚手のヌメ革達です。

ベルト組合では毎年12月ごろに栃木レザー見学ツアーを開催しております。
ご興味のある方は組合事務局までお問い合わせください。

<問い合わせ先>
東京服装ベルト工業協同組合
TEL: 03-3874-4792
MAIL: kumiai@belt.or.jp
https://belt.or.jp

KNOTのベジタブルタンニンレザー製品もご覧ください。
attire ITALIAN VACCHETTA LEATHER BELT (KNA-1002)
MERCER ITALIAN VEGETABLE TANNED OILED LEATHER BELT (MC-1080)
MERCER ITALIAN VEGETABLE TANNED OILED LEATHER MESH BELT (MC-1115)
MERCER UK SADDLE LEATHER BELT (MC-1112)

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